こんにちは!
スタイリストの大山シュンです。
「なんか最近、服が似合わないような気がする・・・」
「そろそろファッションにも気を使った方がいいかな・・・」
30〜40代になるとこのように感じる男性が増えます。
これはなぜかというと、多くの男性が20代前半をピークにファッションが止まってしまっているからです。就職をすると学生時代に比べて私服を着る時間が減りますので、ファッションに気を配る機会が減ってしまいます。しかも家庭を持てば、尚更服なんかに時間もお金も投資ができなくなりますよね。
その結果、顔も体型も20代とは大きく変わっているのに、着こなしだけが学生時代と変わらない、という現象が起こります。これが服が似合わなく感じる原因です。
こういう場合、どうやってファッションを磨けばいいのでしょうか。
ファッションを磨くための方法とは?
僕ら30代・40代の男性がファッションを磨くには、以下の2つの方法があります。
①インターネット検索
②ファッション雑誌
これらを上手く活用できれば、十分すぎるくらいおしゃれになれます。ところがですね、そんなに上手く話は運ばないものです・・・
まず①インターネット検索。これは意外とむずかしいんですよね。ネットの情報は玉石混交で、どれを頼りにしていいのかが非常に難しいところです。誰でも簡単に情報発信できる時代だからこそ、良くも悪くも情報が溢れすぎてしまっています。
ある程度センスに自信があれば、情報の良し悪しが判断できるのですが、おしゃれが苦手な人にはそれができません。その結果、時間ばかりが過ぎてしまい、おしゃれの遠回りをしてしまいます。
ファッション雑誌の弱点
続いてファッション雑誌。僕は大好きでよく読みますが、残念ながらこれは玄人向きの読みモノであって、ファッションが苦手な人が最初に読むべきものではありません。
ファッションには「定番」と「トレンド」という2つのベクトルがあるのですが、ファッション雑誌が得意なのは後者です。今の流行の着こなし。上級者的な着こなし。ここに強みを持っています。
確かにファッション雑誌を読む層というのは、既にファッションが好きで、それなりに服を買っている人たちです。そういう人たちに向けて雑誌は作られていますので、定番やベーシックな内容ではなくなるのも無理はありません。
手頃にファッションについて学べるはずのインターネット検索、そして雑誌、両方とも、ファッション初心者にはややハードルが高いのかなというのが、スタイリストとしての僕なりの見解です。
ファッションの基本を学べる「ファッション指南本」
じゃ具体的にどうすればファッションが苦手な人でも、ファッションの基本を学ぶことができるのか。その答えが「ファッション指南本」にあります。
ファッション指南本というのは、着こなしの基本的な内容をしっかりとお伝えするための書籍です。昔から存在していまして、代表的なのは落合正勝さんの「男の服装術」です。これは名著。僕も何度となく読み返してきた本です。
今思えば、落合正勝さんこそファッション指南本の元祖ですね。
ただ、ファッションというのは日々変化するものです。落合さんの著書も発売から大分年月が経ち、クールビズ全盛、ファッションがますますカジュアル化していく流れとマッチしない部分が出てくるのも当然です。
ここ数年でメンズのファッション指南本も様々な物が発売されました。代表的なのは森岡弘さん。僕は面識がありませんが、ファッション業界の大先輩として、リスペクトする存在です。
こちらも気づけばもう7年前の著書なのですね。表紙の写真を見ても、今でも色あせないスタイリングだなと感じます。森岡さんとは街ですれ違ったことがありますが、遠くから見てもひと目で分かるほどの素敵な雰囲気を出していましたね。サインもらっておけば良かった・・・
森岡さんはたくさんの本を出版されていて、メンズファッション指南本の代名詞的存在です。
2015年デビューの二人の著者
それから大きな動きが出てきたのが2015年。二人の同世代のファッション本作家が登場します。6月に「できれば服にお金と時間を使いたくないひとのための一生使える服選びの法則」というとんでもなく長いタイトルの本が発売になりました。
そう、僕の本です(笑) これがお陰さまで多くの方に読んでいただきました。自分で言うのもなんですが、そこそこのヒットだったと思います。
ところがですね、ここで黒船が登場します。同年9月にファッションバイヤーのMBさんの著書「最速でおしゃれに見せる方法」が発売になります。
これが名著すぎる・・・ この本を街で見掛けたときの衝撃って、分かりますかね。僕も同じジャンルで本を書いているので愕然としました。なんとスマートで分かりやすい本なんだろう。ヤラレタ・・・
間違いなく現代のメンズファッションにおける最高傑作だと思います。僕が言うんだから間違いありません。それは今も変わらず、色褪せることなくといった感じです。
僕のブログの読者さんもきっと読んだことがあるはずです。愕然としながらも、僕はちょっと安心しました。というのも、MBさんと僕のファッション指南は方向性が異なるからです。
僕の本を読んで「なんかおっさんくさいな〜」と思う人もいると思うし、逆にMBさんの本を読んで「ちょっと若すぎないかな〜」と思う人もいるはずです。どちらも想定しているターゲット層が異なるので、それぞれの本に存在価値があるのかなと思います。
そもそも答えのないファッションに、「これが正解だ!」という僕たちなりの答えを提示しているのがファッション指南本。それがどれも似たりよったりというよりは、「幅」があってこそ健全だと思うんですよね。
人によってどれの本がフィットするのかは違いますので、それぞれを読み比べてみるのがいいのかなと思います。
ちなみにMBさんの衝撃から数年、僕もメンズファッションにおける名著と呼ばれるようなファッション指南本を作りたいと思って、1年近くを費やして書いたのが「最強の服選び」です。これはいい本だと思います。自分で言うのもナンですけど。
発売から数年が経ちますが、未だに増刷を重ねています。MBさんの「最速〜」と大山シュンの「最強〜」。ぜひ読み比べながら、ご自身のファッションの参考にしてみてください。
現代のファッション界のスター、干場さん
そして忘れてはいけない存在がもう一人。現代のファッション界のスターといえば、MBさんと干場義雅さんだと思うんですよね。ちなみに僕はまったくのランク外です。テレビ番組「にじいろジーン」に長らく出演されているので、干場さんを知っている方も多いかなと思います。
雑誌編集者を経て、現在はウェブメディア「フォルツァスタイル」の編集長をされています。ご本人がとにかく格好いいんですよ。僕も街で数回見たことがありますが、目立ちまくっています。オーラが違う。そしてスタイル抜群。センスも素晴らしいです。
そんな干場さんも本を出版されています。
メンズファッション本は著者ごとに比べて読んでみるといいですね。森岡さん、MBさん、干場さん、そして大山シュン この4人をチェックすれば十分です。
それぞれに特徴がありますので、僕なりにざっくりとまとめてみますね。
森岡さん
https://www.masterbunnyedition.net/special/approach_mag/interview/01.html
読者想定層は40代〜50代。スタイルはシンプル、イタリア系のファッションが軸足かなと思います。元メンズクラブの編集者だったということもあり、紹介されているアイテムもファッション誌に載っているような割と高い価格帯の物が多い印象です。
40代〜50代の余裕のある大人の男性におすすめかなと思います。
MBさん
http://www.neqwsnet-japan.info/?page_id=11522
読者想定層は大学生〜30代前半くらいかなと思います。ややモードっぽさを感じるスタイルがMBさんの特徴です。元々、セレクトショップのバイヤーをされていたこともあり、アタッチメントやラウンジリザードなどの国内ブランドのアイテムも多数出てきます。
なんといっても理論的です。4人の中でも最も体系化されたファッションノウハウを発信されていると思います。そして服の価格帯も特徴的です。ユニクロや無印良品を使った着こなしにも力を入れています。
ファッション初心者を一気に加速させるためのノウハウがまとまっているという意味ではMBさんは最強ですね。僕も尊敬するファッション業界のスターです。
干場さん
https://www.lespros.co.jp/artists/yoshimasa-hoshiba/
なんといってもご本人のキャラが立っています。40代、50代の男性が憧れるような存在なのかなと思います。もちろん僕にとっても憧れの存在です。
僕が干場さんのことを知ったのはいつだったかな。まだ雑誌OCEANSにいた10年くらい前ですかね。ロン毛の頃の干場さん、めっちゃ格好いいな〜と。憧れの存在でした。
この10年の間にどんどんスター街道を爆走している干場さん。イタリア系ファッションを軸足にしています。シンプルで上質な服を提案されることが多いです。やや価格帯は高めですかね。森岡さんの本と少しターゲット層が近いかなと思います。
大山シュン
https://www.lespros.co.jp/artists/yoshimasa-hoshiba/
最後は僕です。想定する年代層は30代〜40代。自分と同世代からやや上くらいの世代を想定して書いています。
僕は個人向けのスタイリストとして10年活動してきましたが、ファッションが苦手な人がどんな悩みを持っているのかをそれなりに理解しています。みなさんにとって初めの一歩として読みやすいような内容を常に意識しています。
僕の本は主にユニクロからセレクトショップのオリジナル商品を使ったスタイル提案が多いです。イタリアっぽさもありますし、アメカジやモードの要素も多少はあります。つまり雑食系なのですね。そしておしゃれになるための心構えみたいな部分も大切にしています。
それぞれの著書を読み比べる
このようにそれぞれの著者によって特徴があります。理想的なのは、まずはより好みをせず、それぞれ1冊ずつ読んでみることです。図書館にもきっと置いてあるはずなので、それぞれの本をザーッと読んでみる。
そしてその中で、この著者の方向性がしっくりくるな〜と思ったら、深掘りして同じ著者の本を2〜3冊読んでみる。
そうそれば十分過ぎるくらいにファッションについての知識は習得できるはずです。ぜひ試してみてください。
僕の本を既に読んだことがある人は、MBさん、干場さん、森岡さん、この3名の本にもぜひ目を通してみてくださいね。きっとファッションの幅が広がるはずです。
ファッション誌の強み
そしてファッション指南本で基本的な要素を理解した後にトライしていただいたいのが「ファッション雑誌」なんですよね。
「基本」と「トレンド」2つのベクトルを持つメンズファッション。トレンドの要素はファッション指南本よりも、ファッション雑誌の方が圧倒的に強いです。
ファッションの基本さえ理解できれば、ファッション雑誌の世界観がかなり理解できるようになるはずです。このように飛び級をせず、1つずつ階段を上がっていくとファッションの理解度が深まるはずです。
みなさんの日々のファッションが少しでも楽しいものになりますように。僕も応援しています。
スタイリスト大山シュン
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https://shunoyama.com/
▼ 「服選びの本」を出版しました。
amzn.to/2qKULez
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スタイリスト。メンズファッション研究家。株式会社SO styling代表取締役。2019年にスタートしたYoutubeチャンネルは登録者5万人を突破。日本最大級のファッション学習サイト「メンズファッションスクール」を主宰。おしゃれが苦手な大人の男性に「おしゃれの方程式」を分かりやすく伝えている。これまでにファッション関連の書籍を7冊発売。累計12万部突破。NHK「おはよう日本」フジテレビ「めざましテレビ」読売新聞、朝日新聞、日本経済新聞他、様々なメディアにも出演。趣味は旅とランニング。プライベートでは男の子と女の子、二児の父。
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