みなさん、こんにちは!
メンズファッション研究家の大山シュンです。
僕にも会社員としての社会人経験が少しだけあります。5年間くらいですかね。アパレルでの販売、営業職、キャリアカウンセラー、どれも短いですが、対面での接客に関わることが多かったですね。
ただ、どれも長く続かなかった・・・ 完全に社会不適合者ですね。会社員生活から逃げるような形で僕は独立したわけですが、幸い今のスタイルが僕には合っているようです。今年でこの仕事を始めて10年。長い人生の中で、もう1〜2個くらいはまったく違う業種で起業してみたいな〜と思う今日このごろです。
それでは今日もさっそく、みなさんからのご質問にお答えしてみたいと思います!
ご質問内容
アパレル店員のしつこい接客に対する「スルースキル」についてご教授いただきたいです。ちなみに個人的にはモール系から中堅セレクトショップを使うことが多いです。
「いまどんな服があるかな」ぐらいの軽い気持ちでお店に行くと、「何かお探しですか?」から始まり、「その手に取っているパンツは●●という素材で・・・」とか「いまのトレンドを反映させたシルエットで・・・」とか聞いてもいないのにペラペラしゃべってくることがあります。
あちらは接客が仕事ということはわかっていますが、それでも正直「こちらが声をかけるまで放っておいてくれよ!」と思います。なので私はネット通販がメインで、店舗はモノを確認する程度です。できるだけ店舗にいる時間を減らしたいのです。
結局のところ、しつこい接客が少なくとも一人の店舗売上を失わせていることになります。もちろん客の性格によってケースバイケースですが、そういう接客はやめた方が良いのではないかと思います。その意味でも放置してくれるユニクロは最強ですね。
とはいえ、馴染みの店員さんは何人かおられ、ときどきスタイリングのアドバイスをいただきます。それでいい気分になって店舗で購入することもあります。
大山シュンの回答
「アパレル店員のしつこい接客のかわし方」ですね。たしかにこれは同じような悩みを抱えている方も多いんじゃないかなと思います。
僕には耳の痛い話です。なぜなら、僕もアパレルで販売していた経験があり、ゴリゴリに声掛けするタイプの接客をしていたからです(反省)
新卒でアパレル系の会社に就職した僕が最初に配属されたお店には、数ある店舗の中で、もっとも恐れられている店長が在籍していました。渋谷のチーマー出身の店長はものすごーーく怖かった。
蹴る、殴る、胸ぐらを掴まれる。そんなの日常茶飯事です。ただですら凡ミスの多い僕は、もう日々怒られまくっていまして。そのうち萎縮して、更にミスるという悪循環・・・アパレルには苦い思い出がたくさんありますね。
そんな鬼店長が一番キレる瞬間というのがありまして。それが「お客さんがお店に入ってきたのに、それに気づかないで声を掛けなかった瞬間」です。これが店長にバレたら、すぐにバックヤードに呼び出し。胸ぐらを掴まれ、徹底的に詰められましたね・・・(苦笑)
お客さんが数あるお店の中から、せっかくここに着てくれたのに、作業に没頭してお客さんの相手をしないなんて、お前はなんのために店に立ってるんだ。
これが店長の言い分です。確かにごもっともだな〜と思います。平日のお店なんて、ほんとにガラガラ。来客は少ないです。そこにわざわざ来てくれたお客さんをロクにもてなせないのは、店員失格だと。
そんなもんだから、僕も当時はお客さんがお店に入ってきたら、すぐに声を掛けに行きました。一方で僕個人としては、お店で声を掛けてくる店員さんがすんごい嫌いでした。「ゆっくり見させてもらいたい」派でした。今もそうですけど。
でも、率先して声掛けをやらなくちゃいけなかった。だって、黙って立っているだけで服が売れるほど、販売の仕事は甘くないですからね。ご質問者さんがおっしゃっていた、「しつこい接客が売上に悪影響を及ぼすこと」っていうのは、確かにその通りだと思うんです。
でも僕の経験だと、何も接客しないで服が売れるようなお店は本当に限られていると思うんですよね。
ユニクロのように服の単価が低ければ、そこにスタッフの丁寧な説明なんかはそこまで必要ないんだと思います。そんなことしなくても、価格も安いし、クオリティもいいから売れていく。でもこれってとても特殊な存在なのだと思います。
世の中の多くのショップは競合他社がひしめく中で、なんとか売上を取ろうと必死です。そんな中、店員さんが「うざい声がけ」をしてくる理由は僕にはなんとなく分かってしまうのですね。だからつらいところでもあります。
当時の僕の経験を踏まえながら、どうしたらしつこい声がけをスルーできるのかを考えてみました。
お店選びの段階から勝負は始まっている!
まずですね、お店選びの段階で、接客がしつこいお店と、割とライトなお店で分かれると思います。僕の感覚だと、百貨店の中に入っているショップは割と押しが強いことが多いですね。具体的な名前を出すと怒られるので書きませんが。
あとご質問者がおっしゃっていた、ショッピングモールに入っているお店も割とグイグイ系の接客をしてくるお店が多いです。僕が昔働いていたお店なんかもまさにグイグイ系でしたね。
一方で、僕がよくお薦めしている、ユナイテッドアローズやビームス、エディフィス、トゥモローランドなどのセレクトショップは、そこまで強い接客をしてくる印象はありません。これは店員さんにもよりますが。
必要最低限の接客に留めるようにしているんじゃないかなと。その意図を感じます。
というのも、このような「しつこい店員さんの接客がウザい」という話は、随分前から言われていることなんですよね。中には「うちは声がけしません!」と宣言するお店まで出てきたくらいですから。どこのショップもしつこい接客は昔ほどはしにくい時代と言えます。
しかもSNSやインターネットの影響で、しつこい接客なんてしたら、平気でディスられますからね。きっと「しつこい接客」と「親切な接客」との間で、どこのショップも試行錯誤をしているのだと思います。
そういった意味でセレクトショップはあんまりグイグイ来ないから安心ができます。服を買うならユニクロかセレクトショップと決めておく。というのも一つの手段かもしれませんね。
先手で釘打ち作戦!
僕も個人で買い物に行く場合、店員さんに声を掛けられることが時々あります。そんな時には、「なんかあったら声かけますね!」と最初に伝えちゃいます。これ言われたら、もう最後。店員さんとしては不用意には声を掛けられなくなる。
だって、「何かなかったら声かけないでね」という言葉の裏返しですからね。僕が店員さんだったら、もう他のお客さんに集中します。この人は声かけられたくない人なんだなって分かりますので。
だからハッキリと最初に伝えておく。これが一番の対応策だと思いますね。別に恥ずかしいことでもなんでもありませんよ。そして店員さんはこの言葉に慣れているので、傷つくようなこともありません。
僕だったら「無視される」っていうのが一番イヤですね。それは人として失礼ですからね。そんなギスギスせずに、笑顔で断る。これが一番効果的です。
混んでいる時間に奇襲!作戦
あと、これも僕はよくやるのですが、接客を受けるのがめんどくさいな〜と思う時は、「あえて混んでいる時にお店に行く」ようにしています。店員さんがみんな他の人を接客している。こうなればもう自由に、リラックスして服が見られます。
休日の午後2時〜4時くらいは割と混むので好都合ですね。平日だったら夕方の仕事帰りの時間。ココも混むのでいいですね。
接客、聞こえません作戦!
更に、気分が乗らずに「本当に声かけないでくれる?」っていうモードのときだってありますよ。だって人間ですもの。そんな時には耳にイヤホンを突っ込んでおく。
これは店員さんとしては非常に声を掛けづらいですね。実際に音楽を聞いていても、いなくてもいいんですが。イヤホン作戦はかなり有効です。声を掛けられても、聞こえないという理由ができるので、そこまで気まずくはないかなと思います。
今の自分に合うお店を開拓する
こんな具合で、僕はこの3つの作戦を使いながら、店員さんからの接客をかわすようにしています。だから、このような質問を頂くまで、「もう今の時代、そんなしつこい接客なんてないでしょ」という感覚になっていました。
でも、まだまだいるんだろうな〜と思います。しつこい接客をする人が。ますます服が売れない時代ですからね。どこも売上を作るために必死なんだと思います。
本当に優れたショップだったら、接客もまた素晴らしいものですよ。相手の気持ちをよく理解して、ウザくない声がけをしてくるわけです。僕がいつもお世話になっている銀座のセレクトショップはどこもウザい接客なんてしてきません。
ユナイテッドアローズ、トゥモローランド、エディフィス、シップス、エストネーション、バーニーズニューヨークこの辺りなんかは特に。
ウザい接客をしてくるようなお店は、きっとご質問者さんの年齢や感覚には合わないショップなのだと思います。そこにはもう行かなくていいかもしれません。今のご自身の感覚にフィットしたお店を改めて開拓してみる。そういうタイミングなのかもしれませんね。
そして、優れた店員さんは、あなたのスタイリストになってくれますよ。僕みたいなスタイリストを付けなくても、セレクトショップの店員さんは知識も豊富で、センスも抜群です。
お店は商品と人で選ぶといいです。あの人の接客は心地がいいな。そういう店員さんを見つけるようなショップ選びもいいですね。僕にも馴染みの店員さんは数名います。僕にとっても大切な存在ですし、僕にとってのスタイリストでもありますね。
店員さんを敵にするのか。最強の味方にするのか。ちょっとしたこちらの心がけ次第で大きく変わると思います。ぜひ店員さんとの良い関係性を築いてみてくださいね!
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