みなさん、こんにちは！
スタイリストの大山シュンです。

上の写真は先日ご一緒させていただいたお客さまのスタイリング最中の写真です。昨年起業されて、家具の企画・デザインを行っているお客さまです。クリエイティブな職種の方をスタイリングすることは時々あるのですが、毎回テーマを決めて、自分なりのイメージをスタイリングに落とし込んでいます。ちなみにビフォーはこんな感じでした。



こう見てみると、最初の段階からある程度のこだわりを感じますよね。カジュアルな装いがよく似合っています。でも僕が最初に気になったのが眼鏡です。良くも悪くもふつう過ぎるんですよね・・・　できれば見た瞬間から「この人はどんな仕事をしているのだろう？」となんとなく相手の方に興味を持ってもらえるようなファッションに変えたいなと考えました。

普段、経営者のお客さまも多く、様々な勉強会にも参加されているということなので、少し大人っぽく見える要素も加えたいなと思いました。そこでジャケットを取り入れることにしました。でもふつうのテーラードジャケットだとクリエイティブな香りがしないので、デニム生地で仕立てられたものを取り入れました。こんな感じです。少しカジュアルな雰囲気が漂います。



これを腕をまくって、ざっくり着るイメージです。下には襟付きのシャツは一切着ないで、Tシャツやニットを合わせてもらいます。旬なバンドカラーシャツも今回買い揃えました。そして今後のトレードマークとしてバンダナを首に巻くというアイディアが浮かびました。ものづくりに携わっている印象を加えたかったからです。

【帽子×眼鏡×バンダナ】という3つのアイテムを使って、ご自身のクリエイティブなイメージを固定したな〜と考えました。ビフォーと比べると大分印象が変わりましたよね。僕から見ると、前の写真の方が逆に違和感があるくらいです。

でも実際にスタイリングをしている最中はこんなやりとりをしていました。「まだ違和感しかないですね・・・」　それは最初のうちはそうです。今まで一度も経験したことがないファッションをどんどんご提案しているわけですから、違和感がなかったらむしろ失敗です。

「大丈夫です。絶対に見慣れてきますから」そのようにお伝えして、困惑する様子のお客さまをどんどんこっちの世界へ引きずり込んでいくのが僕の役割です（笑） さまざまな服を試着をして、新しい自分の姿に少しずつ見慣れてくると、今度は「今までの眼鏡が無個性で、なんだか恥ずかしく感じます」とおっしゃるようになりました。こうなったら僕の勝ちです。新しいセルフイメージに上手く移行することができました。



夏なので最後はこんな感じでお別れです。ジーンズとバッグはご自身の私物。半袖ですが、ニット素材なので大人っぽさも漂います。ボーダーの雰囲気もひとくせあって、よくお似合いですね。ユナイテッドアローズのオリジナルです。

「変わる」って、そんなに簡単なことではないけれども、覚悟を決めれば一瞬で変わります。僕のマンツーマンのスタイリングは5時間くらいでこれまでのファッションとは別次元に持っていくことを意識しています。お客さまのお仕事についてよくお話を伺って、今後のご自身のイメージ作りを支えてくれるようなファッションを提案する。これが僕の仕事です。

とてもユーモラスで、パワーのある方でした。このような素敵な個性を持った方と一緒に仕事ができるのは幸せなことです。これからも様々な業界の方のファッションブランディングに携わっていきたいと思っています。やっぱりこの仕事、楽しいです。

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