みなさん、こんにちは!
ファッションスタイリストの大山シュンです。
「ファッションスタイリストになるにはどうすればいいですか?」という質問を時々いただくことがあります。さっきも20代前半の男性から熱いメッセージをいただきました。僕はこういったメッセージに答えるのが嫌いじゃないです。7年前、まだ20代だった自分に、今の自分だったらどんなアドバイスをするだろうな〜と思いながら毎回答えを考えています。僕はまじめに答えてしまう方なので、質問は極力送らないでくださいね(笑)
今回は「ファッションスタイリストになるために何か必要な資格がありますか?」というご質問内容でした。ちなみに僕は学生時代に販売士3級の資格と色彩能力検定1級の資格を取りました。ファッションとは関係ないですが、中高社会科の教員免許も持っています。。
これらの資格が今役立っているかというと、実はそんなに役立っているという実感はありません。強いていうなら、教育実習で教壇に立たせてもらった経験はすごく役に立っているような気がします。それ以外の資格は役立っているな〜という実感はそこまではありません。
僕は「資格」というものに、そもそもあまり過度な期待を持たないようにしています。資格を取ることよりも、現実世界の中で、お客さんに役立つサービスを提供して、お金をいただいて、なんとか自分と家族を養っていくために必要な知識は、資格の勉強とはまた別物だと思っているからです。
7年前、会社員を辞めて、意気揚々と起業した僕は、秒速でファッションスタイリストとして成功できるだろうと甘すぎる考えを持っていました(笑) その頃の僕は当時流行っていたミクシーで、「ファッションスタイリストはじめました!」と言えば、そこそこお客さんが来るだろうというくらいの甘すぎる考えを持っていました(笑)
その頃はホームページも持っていなかったし、ブログもやっていませんでした。かといって営業に行くこともないし、家で「どうしてお客さん来ないんだろうな〜、まっ、そのうち来るだろうな」と楽観視していました。もちろんまったく来るはずもありませんよね(笑) ビジネスを完全にナメきっていました。本当に大反省。根拠のない自信だけがある状態。こうでもないと怖くて起業なんてできないのかもしれません。
その頃の僕は、センスには絶対的な自信を持っていました。とてつもなく失礼なのですが、その頃ファッションスタイリストとして活動されていた人の誰よりも自分にはセンスがあって、優秀な人物だという根拠のない自信がありました。それ、全部勘違いだということに気づくのはそれから3年後くらいです。
センスがあればファッションスタイリストとして活動を続けられるのかというとそうでもないんです。僕がこの仕事を始めてからも、明らかに僕よりもセンスの良さそうな人が参入してきたこともありましたが、知らぬ間に撤退していったということもちょくちょくありました。
ファッションスタイリストとして活動を続けるために必要なのはセンス、でもあるかもしれませんが、僕はそれが本質ではないと思っています。僕らはファッションスタイリストである前に、自分のビジネスを続けていくための「起業家」としていの側面を持っているのだと思います。
正直、服を選んでもらうのはショップの店員さんでもいいわけじゃないですか。彼らはみんなおしゃれで、知識が豊富で、しかもタダでファッションのことを教えてくれるわけです。時々強引に勧められることもありますが(笑)でもやっぱりみなさん優秀です。だから僕は店員さんのことをリスペクトしていますし、たくさんのことを学ばせてもらっています。
そんな店員さんという存在がいるのにも関わらず、ファッションスタイリストにお金を払ってまで見てもらおうというのは、そもそもハードルはそんなに低くないんです。しかも月々、自分が生活できるだけのお金をこの仕事一本で生み出すというのはもうかなり大変です。僕もめちゃくちゃ苦労しました。今だって気は抜けません。
どんなにセンス抜群でも、自分という存在を世の中のみなさまにまずは認識してもらうことが大切です。そして店員さんという選択肢じゃなくて、僕らを選んでもらうメリットを感じてもらうこと。これがとても大切なのだと思います。それは資格じゃ学べないことですし、地道な活動の中で、少しずつ認めてもらうしかないのだと思います。
甘すぎる考えの持ち主だった僕も、ホームページを作って、ブログを始めて、ファッションの楽しみ方をもっと多くの方に伝えたいと思いながら、今日もこうしてブログを書いているわけです。人生でブログなんて一度も書いたことがなかった僕が、日々こうしてコツコツと文章を積み重ねています。それは少しでも専門家としての信頼感を積み重ねたかったからです。
1週間の中で僕がお客さんのスタイリングをしている時間なんて、本当にごくわずかです。それよりもブログを書いたり、ホームページをもっと見やすくしようとか、今後はどんな発信をしていこうとか、そんな未来に繋がるような地道な作業の方が圧倒的に多いわけです。
ファッションスタイリストである前に、一人の起業家として、そして家族の大黒柱として、なんとか根を張って生きていけるように今でも無い知恵を絞りながら生きています。こう書くとつらそうですね(笑)それが全然つらくない。僕はその気になれば、ずっとやってられます。それは楽しいからです。ものすごく夢中になれるんです。中毒性があります、フリーランスには(笑)
ではこれからファッションスタイリストとして独立したいと考えている人は何を学べばいいのかというと、これは難しいところではありますが、僕はビジネスというものをもっと学んだ方がいいのだと思っています。個人で活動するためにはどのようにお客さんを集めていけばいいのか。どうやって信頼性を高めればいいのか。そういったことをまずは本を読みながら学んで、どんどん小さく実践してみることが大切だと思っています。
まずは自分の周囲の人たちからでもいいので、どんどんおしゃれにしてあげてみてください。ファッションの楽しさを教えてあげてみてください。僕も従兄弟をコーディネートしたり、父や母と買い物に行っておしゃれを教えてみたり、近い人からおしゃれにしてみました。そうやって経験なんて積んでいくものです。
実践しないとコーディネートの方法なんて分からないですよね。そしてどう伝えれば相手がファッションのおもしろさを理解できるのかをよく研究することが大切なのだと思います。まずは無料でやる。そして次は少なくてもお金をもらえるようになる。そうやってステップを踏んでいけばいいのだと思います。
ファッションスタイリストで生計を立てる。これは甘くないですよ。本当に茨の道かもしれません。でも楽しい。やりがいがある。そして中毒性もあります(笑) ただ「楽しそうだし、やりがいがありそう」というだけで参
入するのは危険です。もうたくさんファッションスタイリストの人もいますので、それなりに差別化も必要です。
僕は独立当初、時間があり余っていたので、自力でホームページを作れるようになりました。今も全部ホームページは自分で作ってます。だからこそ時代に合わせてどんどんホームページを進化させることができますし、新しい発信ができるのだと思います。これは僕の強みです。今の時代、自分でホームページを作るなんて結構簡単です。そういったスキルも実は大事だなと今更ながら実感しています。
僕はファッションスタイリストの中で一番ホームページを頻繁にリニュアールしています。これはダントツだと思います。スタイリストのサイトがダサいなんて僕は説得力がないと思っています。だからデザインにだってこだわる。そして見やすさにもこだわる。それが僕なりのスタンスです。
まずはビジネスを学ぶこと。優れた本はたくさんあります。大人になってからロクに本を読まなかった僕でも、独立してからはかなりの量を読みました。今でも結構読んでます。そういったビジネス的な知識も必ず役に立つと思います。そして小さく実践すること。いきなり仕事辞めないでくださいね、僕みたいに。かなり苦労しますので(笑) 今の僕なら相当事前に勉強して、戦略を持って参入すると思います。
今日は誰に向けてブログを書いたのかよく分からないのですが、独立をお考えの方には何かしらヒントがあったらいいな〜と思います。それではみなさん、素敵な1日をお過ごしください!
ファッションスタイリスト大山シュン
追伸:僕なりの活動の集大成がまさにこの本です。ファッションスタイリストという枠に縛られず、僕は自由に発信していきたいと思っています。
■メンズファッションを学ぶ決定版「最強の服選び」(大和書房)
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