みなさん、こんにちは
ファッションスタイリストの大山シュンです。
ときどき、「趣味を仕事にすると大変」という言葉を耳にします。僕も会社員時代からこのような言葉に何度となく遭遇してきました。
スタイリストとして独立をして7年。まさに好きなことを仕事にしているわけですが、今になって改めて「好きを仕事にする」ということに関して自分なりに振り返ってみたいと思っています。
僕の「しごと」
僕の仕事は多岐に渡ります。メインで行っているファッションスタイリストという仕事は、お客さまと一緒にさまざななお店を回って、似合う衣服を提案させていただく仕事です。
その他に、インターネットを使ったファッション学習サイト、「メンズファッションスクール」の運営や、大人の男性に向けたファッションブランド「SO wear」の展開も行っています。
その他には本の執筆やメディアの取材対応、企業のファッションコンサルティングなど、色々なお仕事をさせていただいています。
どの仕事にも共通するのが、「ファッション分野の仕事」であるということです。気づけば僕は趣味を仕事にしていたようです。
仕事と趣味の境界線?
僕にとってファッションは趣味です。そしてファッションは仕事でもあります。
「趣味は仕事」
なんてというと、なんだかすごくつまらない人間に感じてしまうものですが、本当にそうなんですよね。四六時中ファッションのことを考えています。
忙しい時期になると、僕はファッションスタイリストとしてお客さまのお買い物同行を週に6回行っています。どのショップの店員さんよりも長く銀座にいると思います(笑)
お客さまのお買い物同行が終わったあと、いわゆる「オフの時間」に、息抜きで自分用の買い物をしにお店を周ります。趣味だから仕方ないですよね。それが息抜きなのですから。
お客さまの買い物に同行していると、自分も服が欲しくなってしまうんです。だからオフになったら息抜きでお店を回っています。
仕事でファッションに触れ合って、オフでもファッションが気になってしまう。これが僕の日常です。四六時中服のことを考えています。これは確かに、面倒なことでもあるかもしれません。
というのも、「オフ」の時でも、オフっぽくならないのです。仕事とオフの境界線が非常にあいまいで、オフの時にも仕事をしているような感覚に陥ることもあります。これは確かに疲れるときもあります。
そしてときどき、服が一切見たくなくなることもあります(笑)でも少し時間を置けば、やっぱり気になるのですよねファッションが。だって趣味なんだから仕方がないです。
すべての仕事が楽しい。わけじゃない。
ファッションが趣味だからといって、すべての仕事が楽しく感じるかというと、そんなことはありません。
仕事はいつだって緊張します。僕の仕事は、初対面のお客さまと関係性を築いて、数十万円分のお買い物をたった数時間で行うわけです。
責任重大ですし、お客さまに提案したファッションを気に入ってもらえるか、いつも一抹の不安を抱えています。
僕は割と人見知りの方なので、お客さまとの初対面はいつになっても緊張するんですよね。そしてお客さまと一緒に買い物に出掛けて、こちらの提案した衣服を試着してもらう瞬間。ここが一番緊張します。
気に入ってもらえるかな、似合うかな。このハラハラ感は何度やっても慣れません。緊張します。
でも自分が思い描いたイメージがバッチリはまって、お客さんの顔がいきいきとしている時、最高の瞬間ですよね。このために仕事してるんだ!と心から思える瞬間です。
好きな仕事の中にも緊張感があって、大好きな部分と苦手な部分は複雑に絡み合っている印象です。
趣味を仕事にしても、すべてが楽しいわけではない
好きな仕事をする過程でも、様々な感情があります。ブログを書いている僕もまさに仕事中なのですが、文章が浮かんでこない時のブログは、まさに苦痛の最たるものです(苦笑)
「趣味を仕事に」
といっても、心から楽しめる瞬間は意外と少ないもので、全体としては非常に満足しているけど、やっぱり仕事なので緊張感もありますし、苦手だけどもやらなきゃいけないことも多々あります。
僕の仕事は、まずは僕の存在を多くの人に知ってもらうことが何より大切ですので、ブログを書いたり、ホームページの文章を変えてみたり、「知ってもらうための地道な活動」を地味にコツコツ続けています。
ブログを書くことも、嫌いじゃないけれど、(最初は大嫌いでした)やっぱりすごい体力を使うものです。本を書くのもそう。自分を削って書いている感覚です。これは非常に体力を使います。
またテレビに出るお仕事も、僕はあんまり得意じゃないし、好きでもありません。でも見たがり、知りたがりなのでついつい引き受けてしまうわけです。そして本番前に後悔するのですね・・・
苦手な仕事はたくさんあります。でもやらなきゃ始まらない。そういった意味ではシビアな部分もあるかもしれません。
「苦労」ってなんだろう
前にも書きましたが、僕はこの仕事を始めて、ある程度の軌道に乗るまでに4年近くの時間が掛かりました。右も左も分からず始めてしまったので、なかなかお仕事をいただけない時間が長かったんですね。
その頃といったら、朝から晩まで本当にずっと仕事していました。休みもほとんど取らなかったと思います。それって、旗から見れば「苦労」なのかもしれません。
でも、ふとその頃のことを振り返ってみても、僕は「苦しかったなぁ」とはまったく思わないんですよね。むしろ「楽しかったなぁ」と思えてしまうくらいです。
確かに仕事はなくて、生活も厳しかったですが、「次は何を仕掛けようか」とワクワクしている時間はけっこう楽しいんですよね。
自分の足で確実に前に進んでいる実感は、正直「苦労」とはまったく無縁の感覚です。現実は一人ブラック企業なのですが(笑)
そこが「好きを仕事にする」の一番のメリットなのだと思います。四六時中仕事のことが頭から離れませんが、仕事のための努力や頑張りを「苦労」とは一切感じないんですよね。好きなことをやらせてもらえてありがたいなぁとしか思わないんですよね。
そういった意味で、僕には大きな部分でのストレスはありません。もちろん小さなストレスは細々とありますけれども(笑)大枠、好きに生きているなぁという実感があります。
四六時中考えている人間の成長速度
そしてスキルの面でもけっこう差が出るように思います。僕は仕事が趣味なので、四六時中ファッションのことを考えていられます。
だから気付ければ結構知識もスキルも積み重なっていきます。黙っていても上達してしまいます。
雑誌を読んだり、お店をめぐったり、こういった行為も、ひょっとしたらスキルを高めるための「勉強」なのかもしれませんが、僕には「ただの趣味」なので、いくらでも出来てしまうんですよね。
だからファッションを仕事だと思っている人に比べると、上達は遥かに早いと思います。これもまた趣味を仕事にするメリットかもしれませんね。
やっぱり四六時中考えている人は強いです。苦労だなんて思わないわけですから。家族は迷惑するかもしれませんが(笑)
持ち前のスキルが低くても、四六時中やり続ければ、頭ひとつ突き出るのはそんなに難しくないと思っています。好きなことを仕事にする、の強みの1つかもしれませんね。
四六時中やっても苦痛じゃないかがポイント。
結局、どれくらい好きなのか?が大切なのだと思います。四六時中やっていても苦痛じゃない仕事を選ばなければ、きっとしんどいのだと思います。
僕も一番最初に就いた仕事はアパレルでしたが、好きな仕事でも、そこまで真剣になれないものも結構あるんですよね。
どうせ趣味を仕事にするのであれば、「四六時中やっていても苦じゃない仕事」を選ぶのがいいかもしれないなぁと個人的には思っています。
僕の次の目標は、ファッション以外にものすごく没頭できる趣味を持つことですね。新しい趣味が、今の仕事にもっと広い視野を持たせてくれるかもしれないですし。深く楽しめる新しい趣味を見つけたいと思っています。
これ、もう4年近くも同じことを言っています(笑)
スタイリスト大山シュン
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