みなさん、こんにちは
ファッションスタイリストの大山シュンです。
「今年のファッションの流行ってなんですか?」もしこのように聞かれたら、あなたはどのように答えますか?
おそらくほとんどの方が、具体的に答えることができないと思います。そして僕も正直答えに困ってしまいます。
「流行の色」「流行のアイテム」というのは、目立つような大きな流れが生まれにくくなっていると思います。
では僕たち30歳以上の大人が、どのように流行に向かうべきなのか今回は考えてみたいと思います。
流行が起こりにくい理由とは?
先程もお伝えしたように、最近では目立ったファッションの流行が起こりにくくなってきています。それは価値感が多様化していることが一番の原因なのだと思います。
ファッションにも様々なジャンルがありますので、ジャンルを横断して「これが今年の流行です」というのが起こりにくくなっています。
そして雑誌やメディアの影響を昔ほど受けにくくなっているのも確かです。以前は木村拓哉さんの着用した服がオークションで非常に高値で取引きされることも少なくなかったのですが、今ではそのようなことはあまり起こりません。
インターネットに費やす時間が増えていることも大きな原因の1つなのだと思います。
みなさんの回りにファッション誌を熱心に読んでいる方っていますか?きっとほとんどいないと思います。
そういった意味で何か1つの流行が大きく広がるということがなかなか起こりにくい環境にあるのかなと思っています。
流行はまったくないのか?
ではまったく流行が起こらないのかというとそんなことはありません。ファッション好きな人、またはアパレル業界周辺の人は、その時々のファッションの流行、トレンドみたいなものを掴んでいて、それを上手に表現しています。
たとえばツバの大きいハットやMA-1、スニーカーなどがここ数年の流行のアイテムです。
ひょっとしたら街で見かけることもあるかもしれません。僕が住んでいる近所ではあまり見かけませんが。
なかなか一般化されることはないのですが、ファッションの流行は今でももちろん存在しています。
ただ、それはファッションがとても好きな一部の人たちの間だけで楽しまれているものであって、それが一般層に降りてくることはそんなに多くはないと思います。
きっとこれから先もツバの広いハットを地元のショッピングモールで見かけることはほぼないかと思います。
「流行」から「定番」へ
ファッションの流行が広がりにくくなっているのは確かですが、そんな中でも、一時流行したアイテムがじわりじわりと浸透して、少しずつ「定番」に変わっていくケースもあります。
例えば「チェスターコート」なんかがその代表的な例です。ジャケットの着丈をそのまま長くしたようなコートです。
ここ数年見かける機会も増えましたが、今では流行から定番になりつつあるように感じています。
また「白デニム」もそうですね。流行から定番になりつつあります。ユニクロでも常時そろっています。
そしてもっとも有名な定番化したアイテムが「スキニーパンツ」です。細めのボトムスです。これは2000年前半に大ヒットしたディーオールオムというブランドの影響を多大に受けているアイテムです。
www.uniqlo.com/jp/store/goods/143405
当時ディーオールの細身のデニムを見た時は衝撃でした。それまではこんなに細身のボトムスはほとんど無かったのです。
僕はまだ学生でしたが、借金をして買いに行った記憶があります・・・当時のディオール・オムの熱狂は今でも忘れられません。
この細身のボトムスの影響が今のスキニーパンツにつながっています。もうすっかり定番化していますよね。流行から定番化したもっとも顕著な例だと思います。
「定番化」しつつあるアイテムこそ狙い目です
大人が取り入れるべき流行は、このような定番化されたアイテムで十分です。
雑誌を読んで「今年は◯◯が狙い目!」という流行をいち早くキャッチして、それを表現するとちょっと浮いてしまう恐れがあります。
そこにはファッション業界の意図もありますので、そういったアイテムに無理に手を出す必要はありません。
それよりもここ3年くらいの間に少しずつ定番化されつつあるアイテムにチャレンジする方が大人のファッションには適しているのかなと思っています。
お店をいくつか回れば分かります。「これ、どこのお店にもよく並んでいるな〜」と感じられるアイテムが定番化されたアイテムです。
流行は繰り返される?
ファッションの流行といっても、あまり目新しいアイテムは出てこないのが現実です。
これまでにも存在していたアイテムが、少しシルエットやデザインが変わって再ブレークするというのが近年の流行の特徴です。
今はスニーカーブームですが、これも昔からあるアイテムです。かつてのスニーカーブームの時に流行った物を復刻したりもしています。焼き直しの部分も多いのですね。
ですので今年買った流行のアイテムが、来年にはすぐに使えなくなるということはありません。ましてや定番化されつつあるアイテムは長く使えると思います。3〜4年を目安にすると良いかと思います。
昔の服を引きずり出して着るのはNG
でも注意が必要です。たとえば「今年はPコートが流行している」と仮定します。そういえば、10年前に買ったPコートがある。じゃそれを着よう!というのは間違いです。
確かにぐるりと回って、かつてのアイテムが再び注目されるというのはよくあることです。
でも新たに登場する際には、シルエットも変わっていますし、サイズ感も以前とは異なります。かつてのものをそのまま着てしまうと確実に失敗します。
流行は緩やかに移り変わります。その間に少しずつシルエットにも変化がく分かっています。この場合は買い換えた方がいいです。一気に古臭く見えてしまいますので。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は僕なりの流行の捉え方についてお伝えさせていただきました。
大人の方は、流行に敏感になる必要はありません。それよりも、流行が定番化されて、お店でよく見るようになったアイテムにチャレンジすることをお薦めします。
まずはチェスターコートや白デニム、スニーカーあたりにチャレンジしてみるのはどうでしょうか。
ファッションスタイリスト大山シュン
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